日時:平成30年4月22日(日)
場所:ホテル椿山荘
会員の現況(平成30年3月31日現在) 会員数 309名
1)理事会 13回
2)総会 1回
3)監査会 2回
4)関東女性歯科医師の会 1回
平成29年9月18日(祝)水戸にて開催 15名出席
1)春の講演会・懇親会 平成29年4月16日 開催
2)秋の講演会・懇親会 平成29年11月5日 開催
1)ホームページの運営
2)広報誌第7号発刊
竹内千惠 会長
年会費 3,000円
、、、、第1号議案から第5号議案まですべて可決承認されました。
平成30年4月22日(日)、その日は4月というのに初夏のようなお天気で朝から青空が広がっておりました。
椿山荘のアンフィシアターも、講演を聞きたいと集まった人たちで満席となり補助席を設けるほどの熱気に包まれていました。
演者は坂本洋子さん。この方は1985年から33年間に渡り、17人のお子さんたちを里親として育ててこられました。
そして現在も八王子市で5人の里子さんたちと暮らしながら、「里親ひろば ほいっぷ」という里親グループの代表も務めていらっしゃる里親界のカリスマです。
また2003年には、当時の石原慎太郎東京都知事の勧めで「ぶどうの木」という本をお書きになり、それがテレビドラマ化されて大変話題になりました。
講師 坂本洋子さん
ご講演の内容としましては、先ず里親制度とはどういうものか。
それは親の離婚、病気、死亡、虐待など様々な要因で親と一緒に暮らせない子どもを受け入れ、養育する制度のことです。原因の3分の1は虐待だそうですが、小さな子どもであればあるほど、大きな施設で集団生活させるのではなく、家庭的な環境で育ってほしいということは誰もが願うところです。
しかし政府が目標としている里親への依託率は75%であるのに対し実際には20%以下と世界的にも低い水準であるということでした。
その理由として、淋しさや不安を常に胸に抱え、心に傷を負った里子の養育の難しさ。また里親をサポートする体制が整っていないことから里親が孤立し疲弊し断念せざるを得ないケースが多いこと。我が国が血縁を重視する国であること。などがあげられるそうです。
坂本さんのお子さんは10才の2分の1成人式の時、小学校で両親がつけた名前の由来を発表する場面に遭遇し、大変辛い思いをされたそうです。
坂本さんの里子を育てていく上での壮絶なご経験談を伺いますと、性急に里親依託率を上げるのは危険性が高いとも思いますが、里子たちの健やかな成長のためにも行政がもっと里親を育成し、支援し、見守っていく体制を整え「養育家庭」の存在が一般化するように増やしていくことが重要なのではないかと思いました。
お恥かしいことですが、里子の受診表の存在を認識できていない医療機関も少なくないそうで、自責の意味も込めて、受診表のことは広めていかなくてはいけないと感じた次第です。
また、石原慎太郎氏が坂本さんのご自宅にいらした時の楽しいエピソードなどを拝聴しながら、坂本さんが海のように広くて深い包容力があり、子どもたちに自然体で生きてぬいて行くための力を身につけさせる教育力があること。
さらには天真爛漫でピュアな心の持ち主であることが感じられ、そのお人柄に感銘をうけました。
小さな子どもにとって、本当の親ではないと知っていても、本気で叱ってくれて甘えさせてくれる「父、母」と呼べる人がいて、安心して眠れる家がある。
それは最高に幸せなことではないでしょうか。そういう環境で育った子どもは、感謝と思いやりの気持ちを忘れず、人の喜びを自分の幸せと感じられる人間へと成長して行くことでしょう。
最後は、さだまさしさんの「いのちの理由」をBGMに坂本さんご家族の写真を見せて下さいました。
里子さんたちと坂本さんのお幸せそうな生き生きとした笑顔に涙した方が多かったのではないでしょうか。
こうして講演会は感動のうちに終了し、その後里子たちの健やかな成長のために少しでもお役に立てればとチャリティー販売しました「ぶどうの木」は早々に完売となり、売り上げを「里親ひろば ほいっぷ」に寄付させて頂きました。
坂本洋子さん、聴講してくださった皆様と共に、心温まる時間を共有することができました。心より感謝申し上げます。
岩立雅子
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懇親会は、講演会の向かいの会場でしたので、皆様スムーズに移動されました。
支援担当の志田佐和子理事の開会の辞で始まり、今回任期満了となりました竹内千惠会長の挨拶の後、ご来賓の日本歯科医学会住友雅人会長、日本学校歯科医会川本強会長にご挨拶を戴き、東京都歯科医師会山崎一男会長の乾杯のご発声で開宴となりました。
歓談中には、参議院議員石井みどり先生よりご挨拶を頂戴しました。
その後、余興として行われました
“マナandマルコス アルゼンティーナ タンゴショー”
で、アルゼンチン・ブエノスアイレスにタイムスリップした様な会場の雰囲気に皆様酔いしれ、一緒に踊りだしそうな方もいらっしゃるほど、とても盛り上がりました。
その後、髙野博子新会長就任の挨拶並びに新理事の紹介がありました。
楽しいお時間はあっという間に過ぎ、中村文子副会長の閉会の辞でお開きとなりました。
三宅ゆかり